2004 年 5 月 4 日の日記 「ロボカップ」
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注 : 背景色が薄紫色の期間は 「やまちゃんのウェブサイト」、 薄ピンクの期間は 「APPLE2 - やまちゃんの自宅ウェブサーバ」 にて書かれた日記です。
日記
ゴールデンウィークも残り少ない今日、大阪・南港にあるインテックス大阪 (大阪国際展示場)
にて開催されたロボカップ ジャパンオープン 2004
(インテックス・フェスタ 2004 と併催) に行ってきた。
(視覚系ブラウザの場合、写真をクリックすると拡大します)
この催し物は、現時点での自律型ロボットの発展状況を一般の人が知ることが出来る良い機会である。
見所は 自律型ロボットによるサッカー等の試合を通じて技術の向上を図る 「RoboCup」
およびロボット工学の現状を展示物の形で大衆に示す 「ROBOTREX 2004」 に分かれている。
電気系の道を志す人間としては興味深い展示内容であった。
RoboCup
ヒューマノイドリーグ
2 足歩行型のロボットのことを、 人間を模したロボットということで 「ヒューマノイド」 型ロボットと称している。 以下はそれらの写真である。
システクアカザワ・ ヴイストン・ ロボ・ガレージ・ 大阪大学・石黒研究室の共同チーム、 Team OSAKA の 2 足歩行ロボット 「VisiON」 が赤や青に塗られたポールの周りをスラローム歩行している様子。 このロボットの開発には僕の先輩 (学科は異なる) も関わっている。
このロボットは外部からの操作を一切行わず、
内蔵されている全方位カメラにてポールを捕捉して自動的に進路を決定し進んでいく
「自律型」 のロボットである。
ただ、この全方位カメラによる外界認識能力には改善の余地があるようで、
スラロームすべきポールの周りをぐるぐると旋回してしまったり、
あるいは周囲の観客が着ている原色のシャツやカメラのフラッシュにより誤作動を起こしたりと課題も多いようだ。
チーム Osaka Univ. Senchans 2004 の 2 足歩行ロボット。
チーム名通り大阪大学・浅田研究室が主体。
残念ながらこの写真の撮影時は調整中。
高校のとき、このロボットの開発を行っている研究室の教授の講演を聞いた覚えがある。
中型ロボットリーグ
人間型ロボットのほかに車輪で駆動する自律型ロボットによるサッカーも行われていた。 …というよりも、現時点での RoboCup において単に 「小型」「中型」 と称した場合にはこの車輪駆動式の自律型ロボットであるため主流はこちら。 やはり 2 足歩行させること自体が今の技術ではやっとなのだろう。
写真は競技時間外の中型ロボットリーグの競技フィールド。
割と大きなフィールドで、実際のサッカーボールに識別しやすい色を塗ったものを使用して競技を行う。
四足ロボットリーグ
一時期流行った SONY のエンターテインメントロボット、
「aibo」 を用いて行われる競技。
ロボット自体のハードウェアは統一規格となるため、
その上に載せるソフトウェアの優劣が勝負を決する事になる。
各々の aibo は常に首を振っており、ボールを探すのに大半の時間を食われているように見える。
レスキューロボットリーグ
構図の定まっていない写真で恐縮だが、 桐蔭横浜大学の 「Toin Pelican」 と思われるロボット。 阪神・淡路大震災級の災害被害を想定した救助用ロボットとのこと。 原発事故や火災救助などの人間のレスキュー隊が行動できないような局面も想定されていると思われる。
ちなみにこのリーグの競技フィールドにはマネキン人形やら電源が入ったままの扇風機やらが横たわっていて中々不気味であった (笑)。
これらの他にも、ソフトボール程度の大きさのボールを用いる 「小型ロボットリーグ」、 人工知能によりコンピュータ上で仮想的なサッカーのチームプレイをさせる 「シミュレーションリーグ」 が存在する。
ROBOTREX 2004
RoboCup と同一会場で催されていたロボット技術に関する展示会である。
国際電気通信基礎技術研究所 (ATR) およびヴイストンによる 「Robovie-R」。 日常生活におけるパートナーとしてのロボットの在り方を提案。 簡単な言語・画像認識能力を有し、人間に挨拶をして抱きついてきたりする。
同伴していた友人は 「人間の生活にここまでロボットが入り込むと怖い」 と話していた。 ロボット工学に関わりのない人にとっては率直な感想かもしれない。
# かなりピンぼけの写真でスミマセン…(^-^;
一見、芸能人か何かの記者会見シーンの様に見えるがこれもロボット。 正式名称 「アクトロイド リプリー Q1」 とのこと。 ココロおよび Team OSAKA と同じ大阪大学・石黒研究室の製作。 正直な所かなり不気味である。マネキン人形や人体模型が動いたら怖いが、本当にそんな雰囲気。
まあ、開発元の写真と比べて妙に不気味に見えるのは光源のせいかもしれないが…。
リプリー Q1 と同じブースの隅に置いてあった顔の構造部。
てことは リプリー Q1 の中身はこれか ?
オレンジ色のロボットは家庭用の遠隔操作ロボットとして開発されたテムザックの 「番竜」。 三洋電機からも同様のロボットが売られている模様。
隣に居る水色のロボットは詳細不明。
# ちゃんと調べてこいよ >俺
ヴイストンの 「オムニストライカー」。動態展示は無し。VisiON の前モデルの模様。
その他色々
今回のインテックス大阪での催し物は、ロボット関係の展示のほかに 「ツアーエキスポ」「北海道物産展」 など、「インテックス・フェスタ 2004」 関連のものがあった。 いや、むしろこちら側がメインでロボット関係がオマケなのだが。 友人の一人はツアーエキスポでパンフレットを集めるのに大忙し。 ちなみに何故か僕は外国製品のホールセール (卸売り) 業者に声を掛けられ、 妙に馴れ馴れしく会社の概要を聞かされた。 海外渡航経験さえない僕だが、そんなに外国製品に興味があるように見えたのだろうか。謎だ。
これらの展示を見た後、13 時 30 分頃に会場を後にしたのだがこのとき丁度激しい風雨が周辺を襲っていた。 少し気候が落ち着くのを待てばいいのに無理やり強行突破したため、 雨でびしょ濡れになるわ転倒しかけて指を負傷するわで災難だった。 周りの人も転倒して水溜りに突っ込んだりと大変な事になっていた。 まあ悪天候時には無理すべきでないってことですな。う〜む。
とりあえず WTC (世界貿易センター) ビルで食事でもしようと行ってみたまではいいものの、 突然の雨のためビルの中も人でごった返していた。当然飲食店も長蛇の列。 さらに ATC O's も同様で、仕方なく自宅まで引き返してから昼食を食べる事に。
まあ色々あったが、ロボット工学の最新情報を入手でき有意義な一日であった。
See Also : http://hw001.gate01.com/hronn/diary/diary10.html の 5 月 4 日分あたり