最終更新日時 : 2006/01/09 (Mon) 00:00:00

C1XG を分解してみた

本ページ内における各種表記は 2006 年 1 月現在のものです。

回転式のカメラ MOTION EYE と極端な横長液晶、小型のマグネシウム筐体による 1kg 前後の質量と当時としては (今でも ? ) 異端尽くしの VAIO C1。 一体内部の構造がどうなっているのか知りたくなり、破損覚悟でバラしてみることにしました。

警告
以下の操作を行なって何らかの不具合が生じた場合、故障修理はメーカ保証対象外となります。
本コンテンツをご覧になった結果として生じたいかなる事象についても、コンテンツ作者は責任を負いません。

…製造後 6 年近く経っているのでそもそも補修部品が無いかもしれませんが、一応お約束。

本体をバラす

HDD を取り外す段階までは ハードディスクの交換 と同様。 作業上の注意点はヒンジカバーの破損を警戒する程度。その後の段階に参りましょう。

液晶ディスプレイ側のヒンジカバーを外す

左ヒンジ 右ヒンジ
LCD 側のヒンジカバー (外側から取り付けてある、本体同系色のもの) を外します。 本体側のヒンジカバーと同様、ツメで引っかかっているだけなのですが力を掛け辛いので難易度が上がります。 やっぱりちょっと傷付けちゃった。

左ヒンジ (カバーなし) 外すとこうなる。 リング状の金具を右にずらすと、左ヒンジの拘束が解けてグラグラになります。

液晶ディスプレイのカバーを外す

LCD のネジの位置 まず、LCD のカバーを留めているネジが 4 個所あるので、ネジ隠しのゴムを取っ払ってからネジを外します。 LCD のカバーはやはりツメで固定してあります。手でカバーをねじると隙間からツメが見えますので、 マイナスドライバーなどでツメを押し込みます。なおツメの 1 つは MOTION EYE の真下にあるので注意 (強く押しすぎて折らないように…偉そうに書いておいてやっちゃいました)。

LCD のネジの位置 全てのツメが外れるとカバーが外せるようになります。 MOTION EYE の隣りにあるマイクのゴム製部品を紛失しないように。
ちなみに MOTION EYE の左にあるのが液晶の制御回路およびマイク、 右にあるのが MOTION EYE の制御回路、液晶パネルの右にあるのが冷陰極管の駆動回路と思われる。

液晶ディスプレイを取り外す

LCD パネルの信号線のコネクタ まず、左側の LCD パネルの信号線のコネクタを外しておきましょう。 バラバラの線を束ねてあるだけなので断線に注意。 ヒンジの中のケーブル処理ってこんな風になってるのね。

右ヒンジとマザーボードとを固定するネジの位置 右ヒンジから伸びる棒状の金具がマザーボード・本体側筐体に固定されているので外します。 写真の矢印で示した位置のネジを外すと右ヒンジの拘束が解け、液晶部と本体部が分離できます。

LCD パネルを固定するネジの位置 液晶部から、LCD パネルを取り外します。 LCD パネル自体のネジ 2 つ、MOTION EYE を固定するネジ 2 つ、 MOTION EYE の制御回路のネジ 1 つを外すと LCD パネルを取り外す事ができます。

マザーボードを取り外す

マザーボードのネジの位置 電池のコネクタ (2 箇所) と電池の固定具 (2 箇所)、モデムコネクタ (1 箇所) のネジを外すとマザーボードが外れます。

マザーボード前面 ついでに CPU のヒートシンクも取り外すとこんな感じ (背面側からネジ止めされています)。 黄色い熱伝導シートが付いているのが CPU。

さて、ほぼ全部品バラし終わったな。

部品の詳細

全容

部品の全容 VAIO C1 PCG-C1XG (CD-ROM は分解してないもんね。笑) の部品の全容。 しかしものすごい高集積度だなぁ。
(写真は拡大画像へのリンクになっています)

各部品の詳細

CPU

Intel Mobile PentiumII 400MHz Intel Mobile PentiumII プロセッサ (400MHz)。上部のロット記号は L010A464 SL3EM KC 400/256 と書いてあります。

CPU に元々付いてたゲル。 CPU に新に付けたゲル。
どうも CPU に元々付いてた黄色いゲルの放熱効率が悪そうに見えたので、 手持ちのラムダゲルとかいう怪しい素材を貼ってみた。 いや、ゲル自体は怪しいとは思わないけれどもこんな分厚かったらどっちみち熱効率悪いでしょ…。 でもこのヒートシンク、ゲル無しだと CPU と接着する面に隙間が空いてしまうので仕方が無い。 ベストなのは厚さ 1mm 弱くらいの銅板を間に挟むことかな。

マザーボード裏

マザーボードの裏側 マザーボードの裏側。HDD 換装程度では見ることが出来ない場所である。 もちろん通常の使用形態ではここを触る必要は一切ない。

マザーボードの裏側 (部分)
主要部分の拡大図。メモリ (標準 64 + 増設 64MB)・チップセット (Intel 440BX)・ グラフィックプロセッサ (NeoMagic MagicMedia 256AV)・ハードウェア MIDI 音源 (YAMAHA YMF744) などが所狭しと並んでいる。
(写真は拡大画像へのリンクになっています)

液晶ディスプレイ

液晶ディスプレイの裏側 液晶パネルの裏側も滅多に見れない場所。パネルは SHARP 製で Made in Japan とのこと。

謎のコネクタ

CPU と謎のコネクタ CPU と謎のコネクタ (拡大図)
マザーボード表面、PC カードスロットの脇に謎のコネクタが存在する。 CN800 との表記があり、50 ピンの模様。 形状は液晶の信号線のものやメモリ増設スロットと似たような感じ。 さて、何だこれは。

てなわけで、とりあえず C1 をここまで分解してみました。…何も出てきませんハイ。

ラムダゲルとやらを CPU に貼った効果、ちったぁ出てるのかなぁ ? ちょっと筐体背面の温度が下がったような気も…プラシーボ効果かな。